導入事例      
大田市場・松孝 ※農経新聞 2010年7月19日掲載

輸入果実を扱う青果卸ならではの課題に応え、導入に。
「標準機能」や「ピッキング表の作成」が、経営を効率化。


バナナなど輸入果実を専門に扱う大田市場の「松孝」では、2009年に「Mr. 青果問屋」を導入。それまでは、他社製のオフコンを"だましだまし"使っていたが、古いデータを消してしまうプログラムに悩まされていたとのこと。なかでも最も大きな問題は、「正確な利益が把握しにくいことだった」と同社の吉村誠晃社長は振り返ります。導入の目的・その効果などについてお話をうかがいました。

仕入原価が後になって変わり、利益の確定が遅れる。
この問題解決へのご提案が導入に結びついた。


正確な利益が把握しにくい―これは、輸入果実特有の事情かもしれません。というのも、商社などからの仕入原価が、品質面などの問題により、後になって変動することが多々あるからです。しかも、そのタイムラグは、長いものでは1カ月以上に及ぶことも。以前のシステムでは、その分、利益の確定の遅れにつながっていました。
同社では、この問題の解決を私たち東新システムに依頼。私たちは、"販売時点でいったん「仮」に引き当てた上、後で微調整を行い、その結果を販売日にさかのぼって反映できるようにする"というカスタマイズをご提案しました。
「このような細やかなカスタマイズへの対応や、本社が東京にあることによる素早いサポート体制などが導入の決め手になった」と吉村社長。社内の検討体制を整え、綿密な打ち合わせを積み重ねてシステム構築に臨んだことが高く評価され、導入に結びつきました。

在庫と利益の把握に「標準機能」の多くを駆使。
現在では、"毎日、日次決算をしている"という感覚。


仕入が毎日発生しない輸入果実は、「在庫商売」とはいえ、それだけに在庫と利益をしっかり把握する必要があります。この点において、同社では、「Mr. 青果問屋」の標準機能の多くを使いこなしていることもあり、現在では、"毎日、日次決算をしている"という感覚だとのこと。
また、後から発生する「仕入原価の変動」の大半は「最初より安くなる」ことにより利益が上がることが多く、同社では、その分は顧客に還元することを心がけています。

「ピッキング表の作成」が経営方針にマッチ。
スーパー対応では、EOSを落としこんで、自動作成。


もうひとつ、同社の経営方針にマッチした機能が「ピッキング表の作成」。スーパー対応では、EOSを落としこんでピッキング表を自動作成しています。また、同社では、青果店など小売店への対応も多く、その大半はFAXでの受注。これを"あうんの呼吸"がわかるベテラン社員が夜中に入力し、品目別および店舗別のピッキング表をあらかじめ作成しています。
このことについて、吉村社長は、「手間はかかるかもしれないが、小売店とのFAXでのやりとりは単なる数字上のオーダーではなく、"交換日記"のようなもの。チェーン展開している場合でも店舗ごとのオーダーが可能で、この部分はオンライン化すべきではない」と長年、青果仲卸に携わった者としての持論を述べられます。
最後に、「いまの果物全体の消費不振は、不況や消費形態の変化だけではなく、産地と流通業者がおいしいものを提供していないということに尽きる。今後は、これまで以上に優良な海外産地を開発し、顧客との信頼関係を強化していきたい」と締めくくられました。