導入事例              
丸信水産 ※みなと新聞 2016年1月8日掲載

人間力を活かした商売にIT管理を付加。
今後は売掛にとどまらず在庫管理へステップアップ。


築地市場のすぐ近く、いわゆる「場外」に事務所を構える海産物卸の丸信水産。荷受けのセリ人だった土屋順一社長の父君が独立し、1980年に設立。それから18年後の1998年、土屋社長が26歳の時に事業を引き継ぎました。創業以来、母君が経理業務を担当。このほか、営業担当2人、伝票入力を担当するパートの女性1人の計5人の陣容です。
同社の取扱品目は、干物などの塩干品から各種加工品、冷凍品、ウナギ、シラスなど多岐にわたっています。仕入は大卸、同業の問屋筋、さらには産地から直接取り寄せるケースもあるとのこと。
「横の取引が大切」と土屋社長が言われるように、スーパー、小売店への販売はもちろん、人脈を駆使した同業者間での売り買いが多いのが特徴です。土屋社長はこれを“人間力”と称され、「人間力を重視した商売がうちの持ち味」と語られます。

そもそもの目的は請求書の体裁を整えること。
計算ミスがなくなったことが大きい。


「年商5億円以上の会社が今どき手書きの伝票では格好悪い」(土屋社長)―同社が「いちばクラウド魚問屋」を導入したそもそもの目的は“売掛管理”という形で、まずは請求書の体裁を整えることでした。手作業ゆえに計算ミスが多かったこともあり、すでに「魚問屋」を活用している取引先の仲卸が推薦してくれたこともあって、2014年7月、他社のシステムとてんびんにかけることもなく導入を決めました。
現在は、事務所の端末2台、営業担当が常備する1台のノートPCの計3台で「魚問屋」を活用。導入のビフォー・アフターについて土屋社長は「計算ミスがなくなったことが一番大きい」と話されます。「入力ミスなら見直しも容易だけど、計算ミスは重大なミス。導入後は、キロいくらなのか、1個いくらなのか、1尾いくらなのか、そういった類の勘違いもなくなった」と。
このような成果が得られた背景には、事前に“入数”などについて綿密な打ち合わせを重ねたことも大きいとのこと。「私が把握していた以上に取扱いアイテム数が多く、東新システムにはご苦労をかけた」と土屋社長は当時を振り返り、「フレンドリーな感覚でのしっかりした対応に好感が持てた」と付け加えられました。

請求書作成にかかる時間短縮を大きく評価。
経理業務も3分の1に短縮。


土屋社長は、「いちばクラウド魚問屋」導入について、時間短縮、とりわけ請求書作成にかかる時間を削減できたことを大きく評価されています。これまで請求当日(締め日は10日、15日、月末日の3回)には間に合わず、発送が1日遅れになっていましたが、導入後は「当日締めてボタンを押せば勝手に請求書が出てきてくれる」と。経理担当の母君も「魚問屋の導入で経理業務の時間も3分の1に短縮できた」と笑みを浮かべられます。同社では、今後は売掛にとどまらず、次は在庫管理へと徐々にステップアップを図っていく方針です。
築地市場の移転は場外に事務所を構える同社にとっても大きな影響があります。しかし土屋社長は、「むしろチャンスと思っている」と語られます。「店舗を持たない卸売ゆえに人間関係がより重要になってくる」と。そこには創業以来“人間力”を重視した商売を続けてきた自負がうかがえます。
消費者に直結した小売業への進出にも意欲をみせる土屋社長。業務のIT化は進んでも、商売は生涯“人間力”を貫く方針に変わりはありません。